タンパク質は私たちが生活していく上で欠かせない栄養素です。そして、タンパク質と並んで三大栄養素にも数えられる脂質も、体にさまざまなメリットをもたらしてくれます。 そこで、タンパク質だけでなく、脂質の含有量が多い魚を厳選してご紹介。 栄養バランスのとれた食事をして、健康を維持しましょう。
タンパク質の重要性
魚に含まれるタンパク質は、炭水化物、脂質と並ぶ三大栄養素の一つです。 体を作る材料やエネルギー源となるだけでなく、体の機能を調性するホルモンや抗体の材料にもなります。
人体の約20%の割合を占め、生きていくために必要不可欠といえるほど、タンパク質は重要な栄養素なのです。 また、タンパク質を形成しているのは、体作りにかかせない20のアミノ酸です。
そのうち9種類の体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸といいます。 そんな必須アミノ酸を魚や肉などの食材から、私たちは摂取しているのです。特に、魚や肉に含まれる動物性のタンパク質には必須アミノ酸が豊富に含まれます。
脂質の重要性
タンパク質と同じく三大栄養素に数えられる脂質。1gあたり9kcalと、タンパク質や炭水化物の倍以上のエネルギーを作り出します。
その他にも、体温の保持、内蔵の保護、細胞膜やホルモンの構成成分など、さまざまな役割を果たしている栄養素です。 しかし、私たちは脂質をダイエットや健康のために悪だと感じてしまいます。それはカロリーが高いため、摂りすぎると太るというイメージがあるためです。
実際には、質のよい脂質を摂取することで糖尿病のような生活習慣病を予防したり、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの予防にも繋がったりします。 脂質=悪という考えはもうやめましょう。
魚に含まれるタンパク質とは
魚に含まれるタンパク質の大きな特徴が、消化性の高さです。タンパク質消化の実験によると乳や大豆のタンパク質と比べて、魚のタンパク質は消化吸収が早いという結果に。
消化吸収が良いことにより、消化器官への負担が軽くなるようなメリットが考えられます。 また、魚のタンパク質は健康に良いとされています。
例えば、イワシタンパク質の血栓を溶かす作用、スケトウダラのタンパク質には筋肉量を増加させやすい作用が期待できます。 良質なタンパク質を多く含む魚肉タンパク質は、健康志向な方にとって注目の栄養素といえます。
魚に含まれる脂質とは
EPA、DHAといった魚の脂質は、植物性の食材や魚に含まれる「不飽和脂肪酸」に分類されます。不飽和脂肪酸の中には、体内では合成できない必須脂肪酸が含まれるため、体にとって大切な栄養素です。
また魚の脂質は、肉の脂質と比べると、体内のエネルギー効率では劣るものの、血液をサラサラにする効果や抗炎症効果などが期待できます。
EPA
EPAとは、魚の中でもいわしやさば、あじなどの青魚に含まれるn-3系脂肪酸の1つです。ちなみにオメガ3とも呼ばれるn-3系脂肪酸には、血圧の低下、脳の活性化、中性脂肪低下などの作用があります。
n-3系脂肪酸の中でも中性脂肪低下作用があり、医薬品にもその成分が使われているEPA。青魚の他にも旬の脂の乗った魚に多く含まれているので、積極的に摂取したい脂質です。
DHA
EPAと同じくいわしやアジなどの青魚に多く含まれているDHA。マグロのトロやブリのように脂の乗った魚にも多く含まれます。
効果としては、認知機能の改善、中性脂肪低下効果が認められています。1日の摂取量が不足しがちな脂肪酸のため、一日1g〜1.5gの摂取を目安としましょう。
タンパク質・脂質の含有量が豊富な魚10選
タンパク質、脂質の含有量が多く、栄養価の高い魚を紹介します。認知機能の改善や生活習慣病の予防など、体にさまざまなメリットがある、栄養価豊富な魚を白身魚、赤身魚の種類別にみていきましょう。
【白身魚】1.ホッケ
ふっくらとした身にほどよく脂が乗ったほっけは、タンパク質と脂質のバランスがとれた白身魚です。100gあたりにタンパク質は17.3g、脂質は4.4gほど含まれています。 DHAやEPAは皮付近の脂質に多く含まれてるので、皮まで調理して味わうのがおすすめです。
【白身魚】2.真鯛
縁起物としても人気で、魚の王様ともいわれる真鯛は、タンパク質と脂質もたっぷり摂取できる栄養価の高い魚です。100gあたりのタンパク質は20.6g、脂質は5.8gほど含まれています。程よく脂が乗った濃厚さは、白身魚の中でも格別です。
【白身魚】3.ヒラメ
ヒラメは低脂質で高タンパク質な魚です。100gあたりのタンパク質は20.0g、脂質は2.0gほど。脂質の値が上述した魚より少し低めのため、上質な油やバターを使用して調理すれば栄養価のバランスがとれます。
【白身魚】4.ウナギ
タンパク質、脂質ともにたっぷり含まれているのがうなぎです。100gあたりのタンパク質は、23.0、脂質は24.4gも含まれています。 白身魚には珍しく、脂質がたっぷり含まれているため、糖質制限のように脂質摂取の制限がない食事法と相性があいます。
【白身魚】5.サケ
身の色から赤身と思いがちなサケですが、実は白身魚の仲間です。100gあたりのタンパク質は18.0g、脂質は3.6gと栄養価のバランスがとれています。比較的安価で手に入りやすいため、継続して食べやすいのも魅力的です。
白身魚 | タンパク質(g) | 脂質(g) |
ホッケ | 17.3 | 4.4 |
真鯛 | 20.6 | 5.8 |
ヒラメ | 20.0 | 2.0 |
うなぎ | 23.0 | 24.4 |
サケ | 18.0 | 3.6 |
【赤身魚】1.さんま
秋に旬を迎えるさんまは、脂の乗りが良い魚です。100gあたりのタンパク質は12.77g、脂質は16.97g。タンパク質より脂質の含有量のほうが多いため、脂質をしっかり摂りたい糖質制限との相性抜群です。 DHAやEPAを多く含んだ良質な脂質をいただけますよ。
【赤身魚】2.さば
青魚の代表格ともいえるさばは、脂質、タンパク質ともに多く含んだ栄養価の高い魚です。100gあたりのタンパク質は20.6g、脂質は16.9g。 動脈硬化の予防や認知機能の改善など、さまざまなメリットを体にもたらすDHAやEPAが、脂質に多く含まれているのも特徴です。
【赤身魚】3.ぶり
見た目は白いですが、赤身魚に分類されるぶり。特に旬を迎えた冬は寒ぶりと呼ばれる脂の乗ったものを味わえます。100gあたりのタンパク質は21.0g、脂質は18.0gです。 タンパク質と脂質のバランスがとれていて、栄養価も高いぶりは、ダイエット中にも取り入れたい食材です。
【赤身魚】4.イワシ
青魚のイワシにはEPAやDHAといった良質な脂質が多く含まれています。また、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルも多く含むため、栄養価の高い食材といえるのです。 100gあたりのタンパク質は19.2g、脂質は9.2gと栄養のバランスがとれています。
【赤身魚】5.マグロ
マグロは部位によって、タンパク質、脂質の含有量が異なります。数ある部位の中でもトロは、良質な脂質とタンパク質を合わせて摂取できるのでおすすめです。 100gあたりのタンパク質は20.4g、脂質は29.1g。赤身の部分には、肝機能を高めるタウリンや貧血を予防できる鉄分まで豊富です。
赤身魚 | タンパク質(g) | 脂質(g) |
さんま | 12.77 | 16.97 |
さば | 20.6 | 16.9 |
ぶり | 21.0 | 18.0 |
いわし | 19.2 | 9.2 |
まぐろ (トロ) | 20.4 | 29.1 |
よくある質問
食事からタンパク質や脂質を摂取するときに「摂りすぎてはいけないの?」や、「魚以外の食材も食べたほうがいいの?」などの疑問が浮かびますよね。 そこで、良質なタンパク質や脂質を健康的に摂取するために、必要な知識を解説します。
1日に必要なタンパク質はどれくらいですか?
厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準」によると一日に必要なタンパク質の摂取量は、18歳以上の男性が60g、18歳以上の女性は50gです。1食あたりに直すと15gが適切な摂取量といえます。
しかし、一日に必要なタンパク質の摂取量は、運動レベルや年齢によって異なります。体重×1.0gを1日の摂取量の目安として、筋トレや運動をする方は、目安以上にタンパク質を摂取しましょう。
魚に限らず脂質は摂取した方がいいですか?
魚に限らず、良質な脂質を摂取するのがおすすめ。脂肪にはまた、常温で固まる飽和脂肪酸に、常温で固まらない不飽和脂肪酸の2種類がありますが、どちらも体に必要な栄養素です。偏りがないようにバランスよく食事から取り入れましょう。
また、日本では悪玉といわれる脂質のLDLコレステロールも、近年の研究ではがんのリスクを低下させる効果があるといわれています。脂質=悪のイメージを持たずに、適量を毎日摂取しましょう。
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